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自分の転職活動は、有効求人倍率という指標に1件も入っていなかった
セキュリティ職に103社応募して、内定は3社でした。落ちた100社について、市場のせいだったのかを公的統計で調べました。
結論は「この統計では判定できない」です。自分の応募は、この指標が数えている範囲の外にありました。
この記事の要点
- 応募時(2023年9〜11月)の有効求人倍率は 1.29。最新は 1.18
- 1.29 は240か月中で上位28%。ピーク1.64からは離れていた
- 年平均は 2023年 1.31 → 2026年 1.18 と毎年下がっている
- ただしこの指標はハローワークの求人・求職が対象
- 自分の応募は約8割がエージェント経由。この統計には1件も入っていない
使った数字
内閣府「景気動向指数」の個別系列、有効求人倍率(除学卒)です。原系列は厚生労働省「職業安定業務統計」になります。
除学卒は、新規学卒者を除くという意味です。求職者1人あたり何人分の求人があるかを示します(ハローワークの求人は1件の求人票が複数人を募集するため、件数ではなく人数で数えます)。
ただしこれはハローワークで扱った求人・求職の数字です。限界は後ろにまとめました。
応募したときの水準
| 時期 | 有効求人倍率 |
|---|---|
| 2023年9月 | 1.30 |
| 2023年10月 | 1.30 |
| 2023年11月 | 1.28 |
3か月平均で 1.29 です。応募期間は2023年9月13日〜11月14日なので、この3か月にまたがります(その記録)。
1.29 はどのくらいの水準か
有効求人倍率で意味を持つ基準は 1.0 です。求人と求職がちょうど釣り合う点で、これを上回れば求人のほうが多いことになります。
1.29 は 1.0 を上回っています。240か月(2006年8月〜2026年7月)で見ると、1.0 を下回った月が72か月ありました。
ただし1.29 を上回った月は66か月。つまり応募時は、上位28%の水準でした。
| 時期 | 値 | |
|---|---|---|
| 最高 | 2018年9月 | 1.64 |
| 応募時 | 2023年9〜11月 | 1.29 |
| 最新 | 2026年7月 | 1.18 |
| 最低 | 2009年8月 | 0.42 |
求人が求職を上回る水準ではあったが、ピークからは離れていた。それが当時の位置です。
その後も下がり続けている
年平均で並べます。
| 年 | 平均 |
|---|---|
| 2023年 | 1.31 |
| 2024年 | 1.25 |
| 2025年 | 1.22 |
| 2026年(7月まで) | 1.18 |
毎年下がっています。応募時の 1.29 から最新の 1.18 まで、8.5%の低下です。
★ 自分の応募は、この統計に1件も入っていない
ここが一番大事なところでした。
有効求人倍率が数えているのは、ハローワークで扱った求人と求職です。民間の職業紹介は含まれません。
自分の応募はどうだったか。経路を分類できた91社の内訳です。
- エージェント経由 — 71社
- 直接応募(LinkedIn等) — 20社
約8割がエージェント経由でした(その記録)。そしてハローワークに求職登録をしていません。
つまり、求職者としての自分は、この統計に1件も計上されていません。市場の水準を調べたつもりが、自分が通った経路とは別の場所を測っていたことになります。
だから「市場のせいか」は判定できない
統計で分かったのは、全職業・ハローワークベースの水準までです。分からないのはこの3つです。
- セキュリティ職の求人がどうだったか
- エージェント経由の市場がどうだったか
- 求人倍率と経験年数の要件が連動するかどうか
今回使った系列は全国計の一本で、職業別の内訳がありません。
分からないことは、市場のせいだという説明にも、その否定にも使えません。
判定材料になったのは、手元の記録のほうだった
代わりに材料になったのは、自分で取っていた記録です。
不採用の理由が記録できた76社のうち、79%が「経験不足」でした。返ってきた文面のひとつは「5年以上の経験がない」です。
※ 不採用は100社なので、24社は理由が分かりません。この79%は「理由が返ってきた範囲での79%」です。
求人倍率の水準と、経験年数の要件が連動するかどうかは、この統計では分かりません。ただ、手元に残っているのは経験不足という理由のほうでした。
まとめ
- 応募時(2023年9〜11月)の有効求人倍率は 1.29。240か月中で上位28%
- 1.0 は上回っていたが、ピーク(1.64)からは離れていた
- 年平均は 2023年 1.31 → 2026年 1.18 と毎年低下
- この指標はハローワークが対象。自分の応募は約8割がエージェント経由で、1件も入っていない
- だから「市場のせいか」はこの統計では判定できない
市場を調べたつもりが、自分がいた場所を測っていない指標だったというのが、今回いちばんはっきりしたことです。
出典
- 内閣府「景気動向指数」統計表ID
0003446462、系列「有効求人倍率(除学卒)」(原系列:厚生労働省「職業安定業務統計」) - e-Stat API から取得(2026年9月20日)
- 取得範囲:2006年8月〜2026年7月(240か月)
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